
猫を飼っていると服にもソファにも、はたまたカーペットにも抜け毛がつきます。
毛の長いノルウェージャンフォレストキャットのような猫ならなおさらですよね。
猫を飼っているのだから諦めるしかない…果たしてそうでしょうか?
抜け毛は猫が食べるキャットフードによって改善することがあるんです。
特に抜け毛で猫ちゃん自身が苦しまないためにも、キャットフードでできることは早めに対策してあげましょう。
Contents
キャットフードが抜け毛の原因!?フードで抜け毛悩み解決
猫の体調不良にもいろいろありますが、抜け毛も体調不良の一つです。
抜け毛の問題はキャットフードで解決できるケースもあるのでチェックしておきましょう。
抜け毛が酷い…異常な状態とは?
猫には毛の生え変わる時期があり、抜け毛をあまり気にしない飼い主さんもいるでしょう。
しかし、猫の体調管理のためには抜け毛の状態も気にしていなければなりません。
長毛種だと抜け毛があっても気づかないこともあるので、皮膚の状態もチェックしましょう。
その上で以下のような抜け毛であれば異常な状態だといえます。
- 一部分がハゲている
- 皮膚に赤みやぶつぶつがある
- 耳や頭部がハゲている
- 痒がっている
- 元気がない
怪我で一部分がハゲている場合もあるので、普段の行動にも注意しておいたほうがいいかもしれません。
上に挙げた抜け毛の中で、耳や口周りのハゲは食物アレルギーが原因で起こっている可能性が高いです。
キャットフードで解決できる抜け毛
抜け毛が起こる原因には病気や換毛期など様々なものがあります。
キャットフードで解決できる抜け毛の原因は
- 食餌性アレルギー
- ビタミン(A、ビオチン)欠乏症
この2つです。
食餌性アレルギーとビタミンAやビオチン欠乏症が解決できれば、皮膚の炎症とフケ症、抜け毛の予防になるでしょう。
猫の抜け毛を放置していると怖いことになるケースも
抜け毛といっても、猫によって脱毛が多い猫とそうでもない猫に分かれます。
過剰に心配するのも良くないですが、抜け毛を放置すると困ったことになることもありますよ。
猫の毛の生え方も把握し、適切な対策を知りましょう。
猫の毛の生え方
長毛種は抜け毛が多いイメージがあるので抜け毛が多くても心配することはないですが、短毛種で抜け毛が多いと心配になってしまいます。
しかし、猫の毛の生え方には「ダブルコート」と「シングルコート」があり、ダブルコートの猫がもつダウンヘアは柔らかく春と秋の換毛期には大量に抜ける性質をもっています。
そのため、短毛種でもダブルコートの猫なら抜け毛が多くなるのです。
毛の生え方 | 特徴 |
ダブルコート |
|
シングルコート |
|
保温の役割をもつダウンヘアは気温が温かくなると必要なくなるため大量に抜けます。
換毛期と日常的な抜け毛があるにもかかわらず、猫の体から毛が全くなくなってしまうことはありません。
毛は60日~90日で成長が終わり抜ける性質をもっていますが、毛が生えていない毛穴と、毛が生えている毛穴があり、入れ替わりで毛を生やしているからです。
そのためハゲがあれば異常な状態であると考えましょう。
抜け毛を放置するとこうなる
猫の抜け毛を放置してしまうと、

このように、猫の飼い主さんの生活に支障が生まれてしまいます。
それだけでなく猫ちゃんの健康にも悪い影響があります。

ブラッシングせずに抜け毛を飼い主さんがとってあげてないと、耳の後ろや内股に毛玉ができてしまうことがあります。
毛玉が皮膚を引っ張り、猫に不快感を与える原因にもなるので気を付けましょう。

猫はグルーミングをするため、抜け毛があれば舌で絡めとり飲み込みます。
大量に抜け毛があるときに対策を怠ると、飲み込む毛の量が多くなり「毛球症」になってしまうことがあるのです。
そうすると上のように毛を吐き出すことも、ウンチで出すこともできなくなってしまうのです。
毛球症になると、最悪の場合外科手術で取り出すしかなくなってしまうため、抜け毛をキャットフードで予防し、ブラッシングなどで対策してあげなければなりません。
キャットフードでの毛玉ケアに関する詳細は以下の記事にも記載されていますよ。↓
猫の抜け毛防止に良いキャットフードの成分
換毛期の抜け毛や病気、寄生虫が原因の抜け毛ではないのであれば、キャットフードで抜け毛対策ができます。
抜け毛防止のためのキャットフードは
- 皮膚を健康にしてくれる
- 毛の育成に役立つ
- 抜け毛のスムーズな排出
この3つの働きをもつ成分が入っていると良いでしょう。
皮膚の健康維持に良い成分
- タンパク質
- ビタミンA
- オメガ3脂肪酸
タンパク質は体を作る基礎です。抜け毛を防ぐためにも、100gあたり26gは含まれているのが理想です。
皮膚の弾力や艶感を保つためには、ビタミンAが役に立ちます。
ビタミンAがあれば皮膚の生まれ変わりもスムーズになるでしょう。
脂質は肥満の原因になるというイメージが強いですが、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸は積極的に摂りましょう。
魚に含まれているEPAとDHAはどちらもオメガ3脂肪酸で、皮膚の炎症を抑えるため皮膚の健康に役立ってくれます。
逆にタンパク質が多くても注意しなければならないことがあります。
タンパク質源となる肉の質が悪ければ食餌性アレルギーを起こしてしまうことがあるかもしれないからです。
肉の種類によっては食餌性アレルギーを起こす個体もあるので、アレルギーが起きたら別の肉が使われているキャットフードを選びましょう。
毛の健康維持に良い成分
- ケラチン
- オメガ6脂肪酸
- ビオチン
毛の成長周期は60~90日ですが、その時期が来る前に毛に届く養分が少なければ脱毛してしまうこともあります。
ケラチンはタンパク質に含まれるアミノ酸の中でも毛の成分として使われます。
猫は皮膚や被毛に、摂取したタンパク質の約25~30%も使っているといわれているので、特にケラチンは積極的に摂り入れて豊かな毛を作る準備をしましょう。
γリノレン酸といえばオメガ6脂肪酸の一つです。
オメガ6脂肪酸には他にもリノール酸、アラキドン酸があり、十分に摂取できると被毛の乾燥を防ぐことができるのです。
乾燥していない、つやつやした被毛を作るためにはビタミンB群に属するビオチンも必要不可欠です。この成分は皮膚の乾燥も防ぎます。
抜け毛の排出に良い成分
- オリゴ糖
- その他の水溶性食物繊維
グルーミングで舐め取った毛が排出されにくくなると便秘になり、体調不良の原因になってしまいます。
腸内の環境が悪く、善玉菌が少ないことで毛玉の排出が上手くいかなくなることもありますので、食物繊維を与えて腸内の環境を整えましょう。
水溶性食物繊維の中でもマンナンオリゴ糖やフラクトオリゴ糖が入っているキャットフードが、毛玉の排出に役立ってくれます。
水溶性食物繊維には他にもカボチャやサツマイモ、ブロッコリーに多く含まれます。
食物繊維は腸内を掃除してくれるからといって、不溶性食物繊維が多いとかえって便秘を招いてしまうことがあります。
そのため食物繊維の種類は確認したいところです。
加えて、水溶性食物繊維の中には大麦も含まれているのですが、大麦や小麦は猫のアレルゲンとして報告されています。
食物繊維はできればアレルゲンとなりにくいもので、穀物が含まれていないグレインフリーやグルテンフリーのキャットフードが良いでしょう。
長毛種の抜け毛対策に良いキャットフードランキング
抜け毛対策をしたい猫の代表格といえば、長毛種ですよね。
今回は長毛種でダブルコートのノルウェージャンフォレストキャットの抜け毛対策に良いキャットフードをランキング化してみました。
上に挙げた、抜け毛対策に入っていてほしい成分が含まれているかどうかで判断しています。

【皮膚の健康維持に良い成分】
- 良質なタンパク質(乾燥チキン35.5%、骨抜きチキン生肉25%)
- ビタミンA
- オメガ3脂肪酸
- オメガ6脂肪酸
- サツマイモ
- マンナンオリゴ糖
- フラクトオリゴ糖
- ホウレンソウ
- 穀物不使用
【栄養バランス】
粗タンパク質37.00%、脂質20.00%、オメガ6脂肪酸2.99%、オメガ3脂肪酸0.82% (一部抜粋)

- 良質なタンパク質(骨抜き生サーモン31%、乾燥ニシン12%、乾燥サーモン11%、乾燥白身魚6.5%、生マス4.65%)
- ビタミンA
- オメガ3脂肪酸
- オメガ6脂肪酸
- サツマイモ
- マンナンオリゴ糖
- フラクトオリゴ糖
- ホウレンソウ
粗タンパク質37.00%、脂質20.00%、オメガ6脂肪酸1.33%、オメガ3脂肪酸3.89% (一部抜粋)

- 良質なタンパク質(鶏、七面鳥)
- ビタミンA
- 魚油(オメガ3系不飽和脂肪酸源)
- ビオチン
- ルリチシャ油(オメガ6系不飽和脂肪酸源)
- サイリウム(可用性繊維を含む)
- 酵母
- フラクトオリゴ糖
- 加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)
タンパク質28.0%以上、脂質14.0%、ビタミンA33,000IU (一部抜粋)
ちなみに、上位1、2位のカナガンとシンプリーは全年齢対象のため12ヶ月未満の子猫にも与えることができます。
ロイヤルカナンのノルウェージャンフォレストキャット用については、12ヶ月未満の子猫には与えられないので注意しましょう。
猫の毛が抜ける原因は他にもある!その対策も考えてみました
キャットフードで対策できない抜け毛は、異なる対策を行なわなければなりません。
中には病院での早めの対処が必要になることもあるため、原因に合わせた対策を探りましょう。
抜け毛の原因1:換毛期
猫は気温の変化に合わせて毛の状態も変化させるという生態があります。
3月頃からダウンヘアを脱ぎ捨て、11月頃からまた冬毛に生え変わるのです。
しかし、室内飼育が増えた現代では、年中だらだらと抜け続けるという説もあるので、常に抜け毛が多い場合はハゲができていないかチェックしておきましょう。
換毛期による抜け毛かどうか見分けるには、食欲をチェックしましょう。
換毛期で食欲が左右されるわけではないため、もし抜け毛が多く食欲がないのであれば病気の可能性が大です。
換毛期の対策としてはブラッシングとシャンプーがあります。
換毛期の前や最中は毎日ブラッシングしても良いでしょう。
長毛種なら1日2回行なうのが普通ですので、換毛期は回数を多くしてもいいかもしれません。
シャンプーは外に出かける猫でなければ必要ないですが、長毛種なら換毛期問わず月に1回行なえば抜け毛をしっかり流すことができます。
シャンプーやブラッシングについては別のページで詳しく説明していきます。
抜け毛の原因2:ストレス
もし換毛期でもないのに抜け毛が多いなら、ストレスが原因かもしれません。
ストレスによる抜け毛には心因性脱毛症があります。
心因性脱毛症は恐怖、不安といったストレスによって生じます。
ストレスを感じると過剰グルーミングという行為を猫がするようになり、その結果体の一部分がハゲてしまうのです。
ストレス解消のためには安心できる場所をキャットタワーで作ってあげるのも良いでしょう。
引用元:キャットベーシックタワー (高さ126cm キャットタワー) - ペット用品の通販サイト ペピイ(PEPPY)
おもちゃで遊んであげて運動不足を解消させるといった対策も効果的です。
引用元:Jackson Galaxy Air Prey Telescoping Wand | Jackson Galaxy Store
抜け毛の原因3:体調不良
部分脱毛が起こっていてストレスの心当たりがないなら、カビやダニ、寄生虫がいる可能性があります。
左右対称に毛が抜けていればホルモン性脱毛症が考えられます。
背中や首筋の毛が大量に抜け落ちているならノミアレルギーが考えられるなど、毛の抜け方で原因が想定できます。
この症状があるなら必ず病院に連れていきましょう。
キャットフードで抜け毛をケアして得られるメリット
病気による抜け毛は根本の原因を病院で治療することでしか解決できませんが、ビタミンやタンパク質不足ならキャットフードでもケアできます。
それ以外にもキャットフードで抜け毛対策することで得られる嬉しいメリットがあるのです。
メリット1 栄養バランス対策になる
良質なタンパク質が含まれていて、猫が消化しやすい穀物を極力使っていない、ビタミンが含まれているキャットフードとはどんな猫の健康にも良いキャットフードといえます。
そのため抜け毛以外の健康対策にもなるでしょう。
メリット2 排泄物のにおいが軽減する
タンパク質が多く水溶性食物繊維が含まれるキャットフードは消化に良いです。
消化に良い食材を食べると腸に負担がかからないため、便のにおいが臭くなくなるのです。
メリット3 病気にすぐ気づける
抜け毛を放置していると異常な抜け毛に気づくことができません。
それと同じように、慢性的な体調不良を放置していると、重大な病気に気づくことができないのです。
キャットフードによって体調を整え、重大な病気にすぐに気づけるようにしましょう。
キャットフードの抜け毛対策は猫の健康につながる
猫の抜け毛は飼い主にとって日常茶飯事です。
しかし、重大な病気になってしまうこともあるので、放置せずに、ちゃんとケアしてあげましょう。
病気によって抜け毛が多くなることもありますが、食餌性アレルギーやビタミン欠乏はキャットフードで事前にケアできるので、猫ちゃんが苦しむ前に対策してあげたいものです。
特にタンパク質の補給は猫の毛にとって重要な働きをもつので、キャットフードできちんと摂取できるようにしましょう。
タンパク質の豊富なキャットフードは、ノルウェージャンフォレストキャットのような豊かな毛をもつ猫ちゃんの助けになってくれます。
猫の抜け毛や毛並みは健康のバロメーターともなるので、毎日チェックしてあげて異常が起きたらすぐに対策できるようにしておいてください。