幼い猫を拾ってしまった…
キャットフードやミルクを用意して、環境を整えてあげなければなりませんね。
幼猫は体調不良になりやすく、体調不良が重大な事態になることもあります。
だから普段与えるキャットフード選びも慎重にしたいものです。
1歳までの幼猫は成猫とは違い、体格が劇的に変化します。
猫を飼育した経験のある人でも、幼猫の成長に合わせたキャットフードの選び方を知らない場合もあるので、正しい基準を知りましょう。
幼猫のキャットフードに含まれている栄養素を確認して、猫の成長段階に合わせたキャットフードを選べるようになるのが幼猫を飼うときの理想です。
Contents
気になる幼猫の体調不良はキャットフードで対策しよう

幼猫は免疫力が弱いため、普段の栄養摂取が重要です。
キャットフードをあげる量や回数を一定にしておくことで、
「あれ、今日は食べてないな」
「いつもの餌をあげているのに体調が悪そう」
などと、体調不良にも気づきやすくなります。
特に猫風邪は栄養不足から起こる体調不良なので、しっかりキャットフードで対策してあげたいです。
涙目になったり、目ヤニが出たり、鼻水が出ていたりすれば免疫力をつけるために薬を投与することもあります。
普段のキャットフードで栄養をつけられていれば、免疫力のサポートになり、猫風邪の予防になるでしょう。
大人なら多少の下痢や嘔吐は気になりませんが、幼猫なら要注意です。
なぜなら幼猫は体が小さく、少し下痢をするだけでも脱水症状を起こしてしまうことがあるからです。
下痢をしているときのキャットフードはミルクが最適です。
基本的に1歳以下の幼猫は嘔吐をしないものなので、嘔吐が続いていれば獣医師にすぐ相談しましょう。
下痢はノミの感染が原因の場合もあり、この場合は動物病院での対処がおすすめです。
もし、猫が食べないと感じたとしても、心配しすぎな場合もあります。
月齢2~3ヶ月なら半日以上食べなくても特に問題はありません。
食事のタイミングやその猫の適切な食事量は成長段階で異なります。
幼猫の成長段階と必要な栄養素

幼猫用のキャットフードを気をつけなければならない理由は、幼猫の体は急成長するためです。
12ヶ月までの幼猫でも、前期と後期では必要な餌の量も異なります。
必要な栄養素、逆に必要でない栄養素についても知りましょう。
幼猫は急成長する
成猫を飼育した経験がある方ほど与える餌を制限しますが、幼猫は逆に食べるだけ餌を与えた方が良いといわれています。
特に4ヶ月までの猫は成長が早いです。
生まれたときは100~150gほどの体が、4ヶ月までで1.5~2kgに増えるので、その分エネルギーも多く必要とします。
12ヶ月を超えると成長はほぼ止まるので、この時から幼猫ではなく成猫用のキャットフードに切り替えます。
そのままあげ続けていると栄養過多になりすぎて肥満になってしまうので気をつけましょう。
12ヶ月を超えた時点で5kgを超えていると肥満といえます。
生後12ヶ月までの幼猫に必要な栄養素
幼猫に必要な栄養素は成猫にも必要ですが、幼猫用キャットフードは成長に必要な栄養素が足りているかどうかで判断しましょう。
日本のペットフードの基準にも使われている、AAFCO(米国飼料検査官協会)が定めた栄養基準では、幼猫と成猫では必要な栄養素の量が異なっています。
この基準の中で、成猫よりも幼猫の方が多く摂らなければならないのが以下の栄養素です。
幼猫が多く摂るべき栄養素 | 必要な量(乾物100gあたり) |
タンパク質 | 30.0g |
カルシウム | 1.0g |
リン | 0.8g |
マグネシウム | 0.08g |
ビタミンA | 900IU |
ビタミンD | 75IU |
引用元:FEDIAF(欧州ペットフード工業会連合)による栄養ガイドライン
タンパク質は全ての動物の体を作るのに欠かせません。
病気にならないためにはタンパク質をできるだけ多くあげましょう。
成猫のキャットフードにはデンプンが多く含まれていて、エネルギー源となっていますが、幼猫は成猫よりも唾液の中にデンプンを消化する酵素が少ないのであまり多く与えないようにします。
カルシウム、リン、マグネシウムのミネラル分は骨の成長に必須です。
ビタミンDが不足してしまっても骨の成長に悪影響ですので、成猫用のフードを与え続けない方がいいです。
ビタミンAは視力の維持や被毛の維持に役立ちます。
犬はβカロテンをビタミンAに変換する能力があるのですが、猫にはないので積極的に与えなければなりません。
視力の維持や目の輝きに必要な栄養素といえばタウリンです。
タウリンの必要最低限の量は成猫と同じですが、体を形成する時期ですし、猫は体内でタウリンを合成できないのでキャットフードで与えます。
特に成猫よりも多く摂らなければならないというわけではありませんが、以下の成分も猫の成長に役立つので必要な量を与えられるようにしておくと良いです。
- 脂肪…エネルギー源となってくれる
- L-カルニチン…脂肪がエネルギーになるサポートをする
- フラクトオリゴ糖…腸内善玉菌を増加させる
- マンナンオリゴ糖…腸内悪玉菌の減少に役立つ
- βカロテン…抗酸化作用があり、筋肉の損傷を防ぐ
- ビタミンC…抗酸化作用があり、関節の損耗を防ぐ
- ビタミンE…抗酸化作用があり、皮膚を保護する
- ルテイン…目の色素の成分となる
- タウリン…体の成長、目・心臓・肝臓の健康を保つ
母乳には、上に挙げた幼猫に必要な栄養素が含まれています。
母乳を飲めば免疫抗体もつき体が強くなるので、母猫からの初乳を飲むことは大切です。
注意したい添加物
幼猫のキャットフードには着色料などの添加物はなるべく入ってほしくありません。
添加物といえばビタミンEやビタミンCのようなものは積極的に摂りたいため、むしろ入っていると嬉しいです。
しかし、酸化防止剤や着色料は発がん性を指摘されているものもあります。
酸化防止剤はBHAやBHT、エキシトシンが入っているものは避けましょう。
ペットフード安全法やペットフードの表示に関する公正競争規約をクリアしたものであれば、もし入っていたとしても安全といえます。
酸化防止剤に関しては、天然のローズマリーエキスや、酸化防止作用のあるビタミンE(ミックストコフェロール)もあります。
幼猫のキャットフードで選ぶならこういったものが良いですね。
危険な添加物が入っていない無添加のキャットフードに関しては、以下の記事で詳細にまとめています↓
[getpost id=”869″]幼猫の成長段階でおすすめのキャットフード
幼猫の成長段階は哺乳期と4ヶ月になるまで、4ヶ月以上と分かれています。
キャットフードもそれに合わせて選ぶと良いです。
成長に合わせて考えられたキャットフードの中でも、おすすめのフードをピックアップしてみました。
口コミもチェックしてみてください。
哺乳期におすすめの猫用ミルク
猫が母乳を必要とするのは生後1ヶ月くらいまでで、乳歯が生え始めると離乳していきます。
拾ってきた幼猫で母親もおらず、まだ離乳していないなら猫用ミルクを与えましょう。
生後2ヶ月の猫用のミルクもありますが、まだ乳離れしていないのであれば哺乳期に適したミルクを与えましょう。
豊富なタンパク質と脂肪、そしてカルシウムをはじめとした幼猫に必要な栄養素をミルクだけで摂る必要があります。
そこでおすすめなのが森乳サンワールドが製造している
「ワンラック プレミアムキャットミルク」です。

引用元:プレミアムキャットミルク | 株式会社森乳サンワールド
- タンパク質量38%以上
- これだけで子猫を育てられる
- 母乳に近い成分で構成されている
- 体を守るラクトフェリンを配合
- 免疫力を高める免疫グロブリンを含む牛の初乳を使っている
- ミルクセラミド配合で脳の発育を助ける
- タウリンを100g中300mg配合

寄生虫がいたし弱っていたのですが、ミルクだけはぐびぐび飲んでくれて今ではすっかり健康体です(^^♪
お湯で簡単に溶けるしとても使いやすいのも助かりましたよ。
同じ森乳サンワールドが販売しているキャットミルクの方が量があり安いですが、プレミアムキャットミルクは特に免疫グロブリンを配合しているなど、幼猫に適した栄養が含まれているためおすすめです。
ミルクの与え方や必要な栄養素は、詳細がコチラの記事にも書かれているので注目です↓
[getpost id=”1034″]離乳期におすすめの離乳食
生後2ヶ月に入った幼猫なら、顎を鍛えるためにもドライフードを少しずつ増やしていきましょう。
歯が生え始めたので哺乳瓶は使えないけど、ドライフードは食べづらそう、そんなときは離乳食を与えます。
十分なタンパク質量、必要な栄養素が与えられ、作りやすい離乳食といえば
「JPスタイル 幼猫用離乳食」です。

- タンパク質量33%以上
- 柔らかさが調整できる
- ドライフードへの移行期に使える

困っていたところ妻がJPスタイルの離乳食を買ってきました。
僕でも簡単に作れるし、離乳食で噛むのに慣れてきたのか、ドライフードをあげたら食べてくれるようになりましたよ!
4ヶ月までの幼猫におすすめのドライフード
ミルクからドライフードへ移行した後、4ヶ月までは成長期です。
成長の途中なので幼猫用のドライフードだと少し粒が大きく、栄養の量も足りないことがあります。
この時期の栄養補給に便利なのが
「ロイヤルカナン マザー&ベビーキャット」です。

引用元:成長前期の子猫用 マザー&ベビーキャット 子猫用/母猫用 生後1~4ヵ月齢まで 妊娠後期~授乳期のキャットフード
- タンパク質32.0%以上
- 100gあたりのカロリー442kcal
- 脂質23%以上で豊富なエネルギー源
- L-カルニチン配合でエネルギーに変換されやすい
- 肉類が第一原料
原材料の最初にきているのが鶏や七面鳥の肉類なので、安心してあげられるのが特徴です。
マイナスな点はBHAが入っていることです。
総合栄養食として売られているので、栄養バランスに関しては問題ありませんが、長く与えたくないという人もいるでしょう。

でもロイヤルカナンはペット専門店では必ず入荷しているから、買いやすくて補充が簡単なんだよね。
口の小さい子猫がガブガブ食べちゃっても、吐き戻ししないのでおすすめ~。
成長後期の幼猫用キャットフードランキング
成長後期であれば、全年齢・全ライフステージと記載されたペットフードを与えることができます。
1歳以下用のキャットフードと、全年齢用キャットフードの中からおすすめの順番にランクづけしています。

第一原料 | 乾燥チキン35.5%、骨抜きチキン生肉25%(100gあたり) |
タンパク質量 | 37.00% |
添加物 | 合成着色料、人工香料、調味料、酸化防止剤不使用 |
カロリー(100gあたり) | 約390kcal |
価格(税抜) | 3,546円(1.5kg) ※公式サイトでの定期コース利用時 |
【特徴】
- グレインフリーで消化しやすくアレルギーを抑える
- 人間が食べられる食材で作られていて高品質
- 酸化防止剤不使用なので開封後は早く使いきる

カナガンはグレインフリーで評判のフードだけど、栄養が足りなくなったらイヤなので成分量チェック!
タンパク質は37%もあるし、タウリンもビタミンもちゃんと入ってたし消化にも良さそうだったから決めちゃった。
猫ちゃんもすぐ食べてくれたし、とっても大好きみたい!

第一原料 | チキン、チキンミール |
タンパク質量 | 40%以上 |
添加物 | 合成着色料、人工香料、調味料不使用 ミックストコフェロール使用 |
カロリー(100gあたり) | 約440kcal |
価格 | 1,489円(2.2kg) ※公式サイトでの定期コース利用時 |
- 子猫の体や脳の成長のためDHAを配合
- ビタミンE配合で免疫力維持

第一原料 | チキン、チキンミール |
タンパク質量 | 42.0%以上 |
添加物 | 合成着色料、人工香料、調味料不使用 ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、クエン酸使用 |
カロリー | 390kcal |
価格(税込) | 4,309円(2kg) ※Amazonでの検索 |
- 穀物不使用で代わりにエンドウマメを使用している
- ヒューマングレードではないが厳選素材を使用
幼猫のキャットフードはこうやってあげよう

幼猫は短い期間に食べ方が変わるので、与え方の工夫は前もって頭に入れておくと良いです。
それぞれの時期の与え方についてまとめてみました。
ミルクの与え方
人間の赤ちゃんは普通仰向けにしてミルクを与えますが、猫を仰向けにしてしまうと気管にミルクが入ってしまうかもしれません。
あげるときは床に座らせる、もしくは顎を下にして斜め上を向くような姿勢にします。
哺乳期の幼猫に与える場合は猫用の哺乳器を用意しましょう。

引用元:哺乳器細口乳首(スペア付き) | 株式会社森乳サンワールド
哺乳器を使う際の注意は、歯が生え始めた猫には使わないことです。
生後2ヶ月には完全に乳歯が生えそろいますが、このときに哺乳器の乳首を噛み切り飲み込んでしまう可能性があるからです。
ドライフードの与え方
全年齢用のキャットフードは粒が大きいため、生後4ヶ月以下だと大きいと感じてしまうこともあります。
こんなときはお湯を加えてふやかす、または砕いて飲み込みやすくしましょう。
ただし、お湯が熱すぎるとビタミンが破壊されてしまいます。
熱すぎないお湯で10~15分程度つけておくと良いです。
幼猫のキャットフードはどこで買う?お店を比較

成猫よりも多く量をあげなければならない幼猫用のキャットフードですから、消費も早いです。
幼猫用のキャットフードは通販やお店で購入する方法があるのでどちらが買いやすいか比較しておきましょう。
通販での購入
通販だと自宅に宅配してくれるのが便利です。
キャットフードを販売している公式サイトからも直接買えます。
しかも最近はペット用品を幅広く扱っているサイトも多いです。
商品ラインナップが多いサイトは
- Amazon
- 楽天
- アイリスオーヤマ
この3つです。
アイリスオーヤマといえば生活用品を多く取り扱う通販サイトですが、ペットの飼育は生活に密着しているためペット用品のラインナップも多いと思われます。
Amazonではプライムペットというサービスもあり、割引でペット用品が買えます。
高品質の幼猫キャットフードを購入するのであればこういったサービスを活用しても良いでしょう。

引用元:PrimePets
お店での購入
お店で購入できると注文して届くまで待たずに餌が手に入れられます。
しかし、スーパーでは幼猫用のキャットフードがあまりないので、最寄りのペット専門店を見つける必要があります。
お店によって取り扱いブランドも異なるので、実際に出かけてみて確認しましょう。
取り扱いブランドをホームページに掲載しているお店もあるので事前チェックもできます。
幼猫は特に体調に気遣いキャットフード選びも慎重に行なう

これから体を作り上げる幼猫期間ですから、しっかり栄養を摂取させなければなりません。
側に母猫がいないなら、余計に飼い主が栄養バランスを考えてあげる必要があります。
猫風邪にかからないためにも、タンパク質や脂肪といった基本的な栄養素はしっかり摂れるようにしておきます。
他に必要な栄養素は、幼猫のために考えて作られたキャットフードを与えることで自然に補給できるでしょう。
カナガンのような全年齢用キャットフードは幼猫にも適していますし、成猫になってからも与え続けることができる便利なフードです。